【窪田剛の注目株】ぶっ飛んだ宇宙関連株と、バフェットも注目するあの日本株


4月相場を振り返って

宇宙関連銘柄、ついにIPO!

ispace<9348>上場おめでとうございます! よく「株価が月までぶっ飛ぶ」と表現することがありますが、4月12日に上場したispaceは、254円の公募価格から約10倍の2,373円まで、まさに株価が月までぶっ飛ぶような勢いで上昇しました。

その後、4月26日に月面着陸がうまくいかなかったというニュースを受けて連続ストップ安。それでも月末には寄り付いて推移し、1,017円という公募価格からは約4倍の株価となりました。

昨年12月にもウェルプレイド・ライゼスト<9565>がeスポーツ関連銘柄として上場して大きく話題になり、株価も8,700円まで上昇しました。公募価格は1,170円だったので約8倍の上昇です。その後は話題も落ち着き、株価も2,205円と4分の1程度まで下落して調整という動きになっています。

注意したいのは、こうした「〇〇関連初の銘柄」と話題になるものは注目されて大きく上昇しやすいですが、過剰な期待により株価が高くなりすぎることが多い点です。この2銘柄はどちらもまだ公募価格よりは高い株価ですが、どちらもトレード向きではないと考えています。

話題になっている最中に、デイトレードなどリスクを翌日まで持ち越さない形でトレードするにはいい対象と考えるトレーダーも多いですが、数日持ち越すスイングトレードというスタイルには適さないと思っており、私はどちらも手がけていません。

初物には気をつけろ。

覚えておきましょう。

4月相場で上がった株・下がった株

そんな2023年4月の株式相場を売買代金値上がり率値下がり率のランキングで振り返ってみたいと思います

・2023年4月の売買代金トップ2

順位コード銘柄売買代金
16920レーザーテック3.27兆円
28306三菱UFJフィナンシャル・グループ1.13兆円
38035東京エレクトロン9874億円
49984ソフトバンクグループ9469億円
59983ファーストリテイリング9280億円
67203トヨタ自動車7920億円
78316三井住友フィナンシャルグループ7640億円
89101日本郵船7367億円
96861キーエンス6985億円
106758ソニーグループ6903億円
117974任天堂5971億円
129104商船三井5866億円
135401日本製鉄5771億円
143856Abalance5635億円
156857アドバンテスト5435億円
164063信越化学工業5161億円
179107川崎汽船5096億円
184661オリエンタルランド4555億円
198058三菱商事4510億円
206501日立製作所4509億円

・2023年4月の値上がり率トップ20

順位コード銘柄値上がり率
16927ヘリオス テクノ ホールディング+94.5%
27719東京衡機+79.5%
33073DDグループ+69.8%
47601ポプラ+69.0%
56656インスペック+64.5%
69353櫻島埠頭+61.9%
73558ジェイドグループ+61.8%
87214GMB+59.0%
93133海帆+57.1%
106016ジャパンエンジンコーポレーション+56.2%
113137ファンデリー+55.3%
124937Waqoo+53.3%
134498サイバートラスト+53.0%
145254Arent+51.6%
159560プログリット+50.4%
162706ブロッコリー+49.2%
177357ジオコード+48.1%
189363大運+47.7%
196334明治機械+45.7%
209171栗林商船+45.5%

・2023年4月の値下がり率トップ20

順位コード銘柄値下がり率
17692アースインフィニティ-63.1%
24891ティムス-43.4%
37379サーキュレーション-37.5%
47046TDSE-35.7%
52388ウェッジホールディングス-35.1%
67359東京通信グループ-35.1%
75247BTM-34.8%
89343アイビス-34.5%
99345ビズメイツ-33.6%
106731ピクセラ-33.3%
117373アイドマ・ホールディングス-30.7%
124492ゼネテック-30.7%
133922PR TIMES-27.5%
146522アスタリスク-27.5%
157095Macbee Planet-25.6%
164564オンコセラピー・サイエンス-25.5%
174370モビルス-24.7%
185527property technologies-24.3%
195240monoAI technology-23.6%
205189櫻護謨-23.6%

4月相場でプロが気になった銘柄

このランキングの中から、私・窪田が気になった銘柄をピックアップします。

・売買代金ランキング

【第1位】レーザーテック<6920> 3.27兆円
【第3位】東京エレクトロン<8035> 1.13兆円
【第15位】アドバンテスト<6857> 5435億円
【第16位】信越化学工業<4063> 5161億円

何度もピックアップしている半導体関連ですが、ここにきてやや失速しています。決算発表後、いい動きをしている銘柄もありますが、勢いが続かないようなケースが散見されます。長期のチャートではまだまだ強いのですが、ちょっと注意が必要なチャートになってきたかも。決算シーズン後に注目です。

【第19位】三菱商事<8058> 4510億円
【第25位】三井物産<8031> 3379億円
【第37位】伊藤忠商事<8001> 2749億円
【第39位】丸紅<8002> 2635億円
【第55位】住友商事<8053> 2011億円

4月11日、みんな大好きウォーレン・バフェット氏が来日。彼の経営するバークシャー・ハサウェイ社が保有する5大商社株に注目が集まりました。また、日本株自体にも世界中からの目が注がれて、日経平均株価も+2.9%と大きく上昇しました。

世界の機関投資家が買いやすい、時価総額が大きく(30億ドル以上)、成長している企業は、今後も注目される可能性があります。あわせて注目しておきたいアイデアです。

【第11位】任天堂<7974> 5971億円

日本が誇るコンテンツ「スーパーマリオ」がついに映画になりました。

日本はもちろん世界で大成功しており、アニメとして興行成績歴代最高の「アナと雪の女王2」に届くような勢いとのこと。任天堂には映画にできそうなコンテンツがたくさんあるので、これからはゲームだけでなく、映画やアニメの会社としての側面でも注目される場面がありそうです。すごいなぁ。

個人的には5月に発売される「ゼルダの伝説」が楽しみです。

バフェットが日本株に注目する理由

想像していたよりも強かった日経平均株価ですが、やはりバフェット氏来日の影響が強い気がします。11日の来日以降、決算発表の影響もありますが、大型銘柄が買われる場面が多く、終わってみれば日経平均株価は2023年の高値更新となりました。

もちろん、これから連休を挟んでたくさんの決算発表があり、その影響でどうなるかわからない部分もあります。

間違いないのは、今年のゴールデンウィークはコロナ明けということで多くの人でにぎわうことでしょう。すでに海外からのお客さんも多く、インバウンド銘柄が注目される場面も出てくるかもしれません。鉄道、空運、ホテル、小売り、旅行など見ておくといいでしょう。

さらに安くなる日本、これからどうなる?

そうそう、海外からのお客さんがたくさん来る施設のマネージャーから聞いたのですが、コロナ前と明らかに違うことが起こっているそうです。

それは、「今まで日本に来ていなかった国の人たちが増えている」というのです。看板には日本語、英語、中国語、韓国語が書かれていることが多いですが、そのどれも通じない。看板を読めないからマナーもわからない。でも、お金はたくさん使う。

安い通貨に、安全で、おいしく、美しいものが多い。そりゃあ、人は来ますよね。まだまだ来ると思います。

そして、通貨が安くなるなら、株価は上がりますよね。インバウンドだけでなく、通貨安が続けば株価は上がります。このトレンドが続く限り、マーケットには注目しておいたほうがいいでしょう。バフェットさんも同じように考えているからこそ、日本株(主に商社株)を買い増しているのでしょうねえ。。

それでは、楽しいゴールデンウィークをお過ごしください!

窪田 剛