株の学校ドットコムは、全国の株式投資に取り組む20代~70代の男女550名に、「株式投資2023年下半期の展望」に関するアンケート調査を実施しました。
- 調査名 :株式投資 2023上半期の振り返りと2023年下半期の展望
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象:株式投資に取り組む20歳以上 79歳以下の男女550人
- 調査期間:2023年6月12日
株式投資の損益は83.1%がプラス
今回の調査では、まず2023年現在の株式投資の状況調査をしました。その結果、含み益・含み損を含む損益状況は、83.1%の人が損益はプラスでした。昨年12月の調査と比較して+8ポイントの増加です。
※「含み益」「含み損」について
保有している株式等の評価額が購入額よりも上回っていれば「含み益」、下回っていれば「含み損」と言います
また、損益額の内訳をみると、50万円未満の利益が268人(48.7%)と最多で、続いて50万円以上100万円の人が73人(13.3%)、100万円以上300万円未満の人が55人(10.0%)でした。
昨年12月の調査と比較して変化が大きかったのは、50万円未満の損失の人が13.3%から8.9%と3.4ポイントの減少となったこと。
続いて、50万円未満の利益の人が45.6%から48.7%と3.1ポイントの増加、100万円以上300万円未満の利益の人が7.5%から10.0%と2.5ポイントの増加となります。
なお、これらの損益には全て含み益・含み損をふくむものとしています。
株式投資のストレス、2割近くが「強い」
次に、2023年の株式投資に対するストレス調査を実施しました。0(ストレスは全くない)から10(ストレスが極めて大きい)の間の数値でストレスの大きさを調査したところ、10(ストレスが極めて大きい)と回答した人は18人で全体の3.3%でした。
7以上の数値で見ると、105人で19.1%の人が比較的強くストレスを感じていることになります。反対に「ストレスは全くない」と回答した人は75人で13.6%でした。
また、昨年12月と比較すると、10(ストレスが極めて大きい)人が7.5%から3.3%と、4.2ポイント減少しており、全体的にストレスが減少していることが分かります。
ストレスが減少しているのは、日経平均株価が33年ぶりの高値を突破するなど、直近の日本株の株価上昇が大きく影響していることでしょう。
しかし、好調な相場環境の中であってもストレスが7以上と回答している人は何にストレスを感じているのか?その理由を聞いたところ、以下のような回答がありました。
ストレスを大きく感じることになった出来事や売買について教えてください
「意味も無く、値上がりが続いている。」(61歳・男性)
「株価が上がってそのままのため いつ下がるか不安」(39歳・男性)
「余りにも変動が激しく生きぐるしい時代で常に気がぬけなかった、ストレス感じた」(76歳・女性)
「ウクライナ戦争やインフレで株価に遊ばれている感じ」(50歳・男性)
「世の中の景気に反して、日経株価が上昇しているから」(48歳・男性)
「いつ利益を確定してよいか悩むから」(30歳・女性)
「全体相場が上昇している割には、持株は上昇していないから。」(50歳・男性)
「景気が悪く落ち込みが凄い、かと思うと最近は上がってきたり全く読めない。」(63歳・女性)
株価が上昇すると、今度はいつ下がるのか不安になったり、いつ売れば良いのか悩んだり、株価変動の大きさにストレスを感じたりしているようです。
日経平均「4万円以上まで上がる」は12.4%
今回は直近で大きく上昇している日経平均株価について、今年中にいくらまで上がると思うのかも調査を行いました。
その結果、「もう上がらない」と回答した人が154名で最多の28.0%となりました。35,000円以上と回答した人は合計で268名の48.7%、4万円以上と回答した人は合計で68名の12.4%という結果でした。なお、調査を行った6月12日の日経平均株価の終値は32,434円でした。
今年の日本株は「上昇する」が39.5%
2023年の日本株に対する調査では、「上昇する」「大きく上昇する」と回答した人は217人で全体の39.5%だったのに対して、「下落する」「大きく下落する」と回答した人は113人で20.5%となりました。下落すると考える人よりも上昇すると考えている人の方が多いという結果になりました。
昨年12月の調査時にも「2023年の日本株」の展望を調査していますが、比較すると「上昇する」と回答した人は17.1%から35.8%となり、18.7ポイントも増えて大きく伸びました。
「リスク管理」と「ストレス管理」
日経平均株価が33年ぶりの高値を更新したこともあり、個人投資家の間では株価上昇への更なる期待が高まっていることが今回の調査より分かりました。
含み益は増えて、株式投資に対するストレスも低下しており、直近の株式市場は個人投資家にとって好ましい環境だったと考えられます。
しかし、そういった中でも今後の反落などに対する不安でストレスを感じる人もいることが見えてきました。
株式投資にあたって重要なのは、自分にとって適切なリスクで投資に取り組めているのかという点です。
適切なリスク管理を行うことで不安やストレスは大きく軽減され、冷静な判断ができるようになればパフォーマンスも上昇します。個人投資家が、株式投資に対する適切なリスク管理ができるよう、株の学校ドットコムでは引き続きその重要性を啓蒙してまいります。