株の学校ドットコムでは全国の個人投資家800人を対象に、2024年の株式投資でどれくらいの利益(または損失)を出したか、また、2025年の株式相場についてどのような展望を抱いているかについて、アンケート調査を実施しました。
その結果、2024年の株式投資で損をしたという人は14%だったのに対し、86%の人が利益を出したことがわかりました。株式投資で利益を上げる人は年々増加しています。
【詳細データはこちら】株式投資2024年の振り返りと2025年の展望
2024年の株式投資で利益を出した人は86%
2024年の株式投資について最終的な損益(プラスかマイナスか)を質問したところ、800人の個人投資家のうちの86%の人がプラスと回答しました。
株の学校ドットコムでは2022年12月より毎年同じ調査を実施していますが、損益プラスと回答した人は年を追うごとに増加しており、2022年12月の75%と比較すると11ポイントの増加となりました。

2024年の利益は50万円未満が4割近く
そんな2024年の損益について具体的な金額を見ると、「+0円~+50万円未満」と回答した人が最も多く38.8%でした。次いで、「+50万円~+100万円未満」が16.4%、「+100万円~+300万円未満」が15.9%。
利益の額は資金量によって大きな差が出ますが、1000万円以上の利益を得たと答えた人も5.8%に上りました。

この質問では例年「+0円~+50万円未満」という回答が最多ですが、その割合は減少傾向にあります。
その一方で、「+50万円~+100万円未満」や「+100万円~+300万円未満」という回答は増加傾向にあり、利益を出す人の割合だけでなく、その金額も増えていることが見て取れます。同様に、損失の金額も減っています。

株式投資のストレス度は中程度?
続いて、株式投資に対するストレスについて聞きました。
「0(ストレスは全くない)」から「10(ストレスが極めて大きい)」までの数値でストレスの大きさを回答してもらったところ、最も多かったのは「5」の22.4%で、ストレス度最高の「10(ストレスが極めて大きい)」を選んだ人は全体の3.4%でした。
ストレス度合いが比較的大きい「7」以上を選んだ人は21.4%で、全体の5人に1人はある程度のストレスを感じていることになります。反対に、「0(ストレスは全くない)」と回答した人は12.1%でした。

ストレス度合いについて2022年からの推移を見てみると、ストレス度合いが高い人の割合は減少傾向にあるものの、毎年20%を超える人は「7」以上と答えていることがわかります。
この間、日本の株価(日経平均株価)は1.5倍近くに上昇しましたが、それだけではストレスはさほど軽減されないようです。なかには、利益が出ていてもストレスが大きいと回答した人もいました。

具体的にどんなことにストレスを感じているのか、いくつか回答をご紹介します(一部表現を訂正しています)。
- 「出来るだけストレスを感じないように工夫をしていても、やっぱり多少のストレスは感じる」(24歳・女性)
- 「含み益が多いのは嬉しいが、その分だけ売り時が難しくなり、下がった時の不安が大きい」(30歳・男性)
- 「利益が出ると思って買った株が思いも依らない価格になってショック」(58歳・女性)
- 「年の後半は予想が外れる事が多く、損益計算では損切りも多かった。通算ではなんとか+になった程度で苦戦させられた」(38歳・男性)
- 「上がり下がりが気になってしまって見なくて良いのに見てしまう。金額が少額でも一喜一憂してしまう」(35歳・女性)
- 「今年は乱高下が激しくて、眠れない日が続きました」(60歳・女性)
2025年の日本株は「横這い」が45.5%
2025年の日本株の展望について尋ねたところ、「横這い」と回答した人が45.5%で最多となりました。「大きく上昇する」「上昇する」と回答した人はあわせて33.8%で、「大きく下落する」「下落する」と回答した人の20.8%よりも1.6倍多い結果となりました。

2025年に目指す利回りは3~5%
2025年の株式投資で目指す利回りについても尋ねたところ、最も多かったのは「5%」という回答で全体の29.5%でした。次いで「3%」と回答した人が26.0%で、「5%」とあわせると過半数を超えます。
利回り目標を10%以下に設定している人が全体の約9割を占め、10%を超える利回りを目指している人は約1割という結果でした。

常に適切なリスク管理を忘れずに
2024年の日本の株式市場は、日経平均株価が年間で20%以上の上昇となるなど全体としては良好な相場環境で、個人投資家の多くが利益を得ることができたようです。しかし、どんな相場状況であれ、株式投資にストレスは付き物です。
心をなるべく穏やかに保つには、「リスクを取りすぎない」ことが何より大切。そのためにはまず、自分が許容できるリスクがどれくらいかを理解し、常にそれを念頭に置いて、株式投資に取り組むことが重要です。