２月相場を振り返って

「ChatGPTすげぇー」

と、多くの人が話題にしたAIチャットボット。質問を投げかけると会話形式で回答してくれるAIの精度が高く、約１年前に話題になった「Midjouney」（ハイクオリティの絵をAIが自動生成してくれるサービス）以上の驚きで話題となりました。

そんな「ChatGPT」を使ったサービスを展開すると発表した企業の株価が大きく伸びるなど、AIの話題が中心の２月となりました。

どんどん新しいものができてくるのは楽しいですね。それに伴ってどんな銘柄が上昇していくのかを考えるのも楽しい。いや、もう上がる銘柄をAIに教えてもらうほうがいいかな？　このコラムもAIに書いてもらう日も近い？？

絵や文章だけではなく、映像やストーリーまで作ってくれるAI。これからもしっかり追いかけて、関連銘柄の上昇を掴んでいきたいですね。

２月相場で上がった株・下がった株

そんな2023年２月の株式相場を売買代金と値上がり率・値下がり率のランキングで振り返ってみたいと思います。

・2023年２月の売買代金トップ20

順位	コード	銘柄	売買代金
1	6920	レーザーテック	4兆円
2	8306	三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループ	1.34兆円
3	8035	東京エレクトロン	1.09兆円
4	5401	日本製鉄	9918億円
5	8316	三井住友フィナンシャルグループ	9692億円
6	9984	ソフトバンクグループ	8887億円
7	9101	日本郵船	8102億円
8	9983	ファーストリテイリング	7871億円
9	7203	トヨタ自動車	7804億円
10	6758	ソニーグループ	7158億円
11	7974	任天堂	6690億円
12	9107	川崎汽船	6022億円
13	9104	商船三井	5015億円
14	6861	キーエンス	4989億円
15	8411	みずほフィナンシャルグループ	4662億円
16	4385	メルカリ	4601億円
17	8058	三菱商事	4354億円
18	4063	信越化学工業	4343億円
19	6098	リクルートホールディングス	4026億円
20	6723	ルネサスエレクトロニクス	3922億円

・2023年２月の値上がり率トップ20

順位	コード	銘柄	値上がり率
1	7692	アースインフィニティ	＋251.9%
2	3083	シーズメン	＋118.9%
3	2970	グッドライフカンパニー	＋100.9%
4	3856	Ａｂａｌａｎｃｅ	＋100.2%
5	9553	マイクロアド	＋96.1%
6	4011	ヘッドウォータース	＋92.5%
7	4264	セキュア	＋87.3%
8	6924	岩崎電気	＋86.0%
9	9252	ラストワンマイル	＋79.8%
10	4884	クリングルファーマ	＋76.7%
11	6026	ＧＭＯ　ＴＥＣＨ	＋76.0%
12	3945	スーパーバッグ	＋74.3%
13	7359	東京通信グループ	＋69.8%
14	3175	エー・ピーホールディングス	＋67.0%
15	2162	ｎｍｓホールディングス	＋66.2%
16	3777	ＦＨＴホールディングス	＋65.7%
17	6577	ベストワンドットコム	＋62.6%
18	7922	三光産業	＋62.5%
19	2767	円谷フィールズホールディングス	＋62.1%
20	9212	Green Earth Institute	＋61.6%

・2023年２月の値下がり率トップ20

順位	コード	銘柄	値下がり率
1	7794	イーディーピー	－46.9%
2	4259	エクサウィザーズ	－42.0%
3	3319	ゴルフダイジェスト・オンライン	－37.4%
4	6081	アライドアーキテクツ	－36.8%
5	2656	ベクターホールディングス	－35.5%
6	6699	ダイヤモンドエレクトリックホールディングス	－31.3%
7	4541	日医工	－31.3%
8	4177	ｉ－ｐｌｕｇ	－30.9%
9	8209	フレンドリー	－29.4%
10	2158	ＦＲＯＮＴＥＯ	－27.8%
11	9271	和心	－27.1%
12	6240	ヤマシンフィルタ	－27.0%
13	2492	インフォマート	－26.9%
14	7809	壽屋	－26.7%
15	7676	グッドスピード	－26.5%
16	2130	メンバーズ	－26.4%
17	5726	大阪チタニウムテクノロジーズ	－25.5%
18	6338	タカトリ	－25.3%
19	7235	東京ラヂエーター製造	－25.0%
20	4582	シンバイオ製薬	－24.9%

２月相場でプロが気になった銘柄

このランキングの中から、私が気になった銘柄をピックアップします。

・売買代金ランキング

【第４位】日本製鉄＜5401＞　9,918億円

１月に引き続き２月も「鉄」が中心の１か月でした。株価も大きく上昇（2,695円→3,182円：＋18％）し、売買代金も４位まで上昇（前月は８位で7,327億円）。

AIが話題になったとはいえ、重厚長大産業の要であり世界経済に欠かせないのは、AIではなく鉄であります。今年に入り大きく上昇しているので、いったん調整するかもしれませんが、そこがチャンスになるかも？

まだまだ鉄から目が離せません。

【第１位】レーザーテック＜6920＞　　4兆円
【第３位】東京エレクトロン＜8035＞　1.09兆円
【第18位】信越化学工業＜4063＞　　　4343億円
【第21位】アドバンテスト＜6857＞　　3718億円

来ました、半導体！　戦後日本の産業の中枢を担う「産業の米」として産業全体を支えてきた半導体が、ここにきて復活の兆しを見せています。

鉄と半導体が上昇してくれば、経済全体の温度が上昇してきた証し。まだまだ全体の株価は横ばいを続けていますが、この２大業界に勢いがつけば、面白いことになってくるかもしれません。

AIが話題になって、そのAIを動かすために半導体が必要だという側面も忘れてはいけません。2023年だけでなく今後、息の長い注目産業になるでしょう。

【第７位】日本郵船＜9101＞　8102億円
【第12位】川崎汽船＜9107＞　6022億円
【第13位】商船三井＜9104＞　5015億円

鉄、半導体と続いてご紹介するのが「海運」です。大きく上昇した2020年、2021年、お休みした2022年、そして静かに再度、高値圏まで上昇してきました。

ここからさらに大きく上昇することは考えにくいですが、経済の基礎を支える鉄と半導体、そして海運にも資金が入っている状態というのは、なんだかとても良い傾向に思えます。でも日経平均はまだ横ばい。これは、大きなチャンスの前触れじゃないか？　と日々ワクワクしながら相場を眺めています。

・値上がり率ランキング

【第22位】note＜5243＞　＋78.4％（446円→796円）

２月８日に「最新のチャットAI」を活用してサービスを展開していくというリリースを出し、株価が大きく上昇しました。多くの人がChatGPTの性能の高さに驚いているタイミングでのリリースだったため、株価も大きく反応しました。

世の中の動きに合わせてリリースを打つのは多くの企業が行っていて、株価は上昇しやすいです。ただし、それが実際の収益につながるかどうかはわかりません。

過去には、会社が行っている事業には全く関係ないのに社名に「ブロックチェーン」や「AI」を入れたりして株価を上げた企業もありましたが、結局は下落してしまっています。

流行りに乗って株価を上げただけなのか、それとも実際に収益が上がっているから株価が上がっているのか、しっかりと見極めたいですね。

しっかり準備して、上昇に乗ろう！

話題という意味では「AI」に大きく注目が集まりました。

しかし株価という意味では、AI関連よりもそれを支える「半導体」や、「鉄」「海運」といった大きな業界が一歩踏み出した感じを受けた２月相場でした。重厚長大であるがゆえに、一度動き出すと大きな動きになる一方、動き出すには時間がかかりますが、その分しっかりと準備する時間もありそうです。

日経平均を見ると横ばい推移が続いており、ぱっとしない印象を受けますが、しっかりと上昇している業界や個別銘柄は数多くあります。しっかりと銘柄を選んで、大きな上昇に乗っかって、大きく稼いでいこうじゃありませんか！！

なお、このコラムは人間が書いております。
AIのほうがいい文章が書けるとは思うけれど、もう少し、私という人間にお付き合いくださいませ。