【窪田剛の注目株】大きく下落した相場で、がんばった銘柄と足を引っ張った銘柄


3月相場を振り返って

年度末の3月31日に日経平均株価-1,500円超! 一日で4%以上も下落しました。

月間を通しても4%と大きな下落となり、4月2日に発表されるアメリカとの相互関税に対する不安が大きく広がったということですが、なんだか不安を大きく先回りして取り込んでしまっただけのような感じもします。

4月2日の発表後は戻るのではないか……という期待を持ちつつ、損切りすべきはしっかりとし、新年度もしっかりと相場と向き合っていきたいなと感じる動きとなりました。

指数2月終値3月終値騰落率
日経平均株価37,155円35,617円-4.14%
グロース250指数653ポイント651ポイント-0.31%
ダウ平均株価43,841ドル42,002ドル-4.20%

3月相場で上がった株・下がった株

そんな2025年3月の株式相場を売買代金と値上がり率・値下がり率のランキングで振り返ってみたいと思います(太字はピックアップ銘柄/データ提供:カブケーションズ)。

・2025年3月の売買代金トップ20

コード銘柄売買代金
17011三菱重工業4.30兆円
27012川崎重工業3.26兆円
35803フジクラ3.00兆円
46146ディスコ2.85兆円
57013IHI2.57兆円
66857アドバンテスト2.47兆円
78306三菱UFJフィナンシャル・グループ2.39兆円
86920レーザーテック1.75兆円
97203トヨタ自動車1.60兆円
108035東京エレクトロン1.37兆円
119983ファーストリテイリング1.29兆円
129984ソフトバンクグループ1.27兆円
136758ソニーグループ1.25兆円
146501日立製作所1.15兆円
158316三井住友フィナンシャルグループ1.12兆円
166098リクルートホールディングス1.09兆円
172432ディー・エヌ・エー1.05兆円
187974任天堂1.03兆円
197182ゆうちょ銀行9762億円
208411みずほフィナンシャルグループ8752億円

・2025年3月の値上がり率トップ20

コード銘柄値上がり率
15721エス・サイエンス+363.9%
26319シンニッタン+94.2%
36836ぷらっとホーム+85.7%
42334イオレ+74.3%
52459アウンコンサルティング+71.0%
69384内外トランスライン+65.5%
73747インタートレード+62.0%
84894クオリプス+61.3%
93753フライトソリューションズ+58.1%
107806MTG+52.0%
117115アルファパーチェス+47.4%
129782ディーエムエス+47.3%
134592サンバイオ+46.9%
149238バリュークリエーション+46.5%
154267ライトワークス+46.1%
165535ミガロホールディングス+46.0%
176786RVH+44.8%
187776セルシード+44.5%
195585エコナビスタ+43.7%
202162nmsホールディングス+43.7%

・2025年3月の値下がり率トップ20

コード銘柄値下がり率
18894REVOLUTION-62.7%
28798アドバンスクリエイト-50.3%
33195ジェネレーションパス-45.3%
43628データホライゾン-40.4%
52160ジーエヌアイグループ-37.9%
63793ドリコム-34.7%
76324ハーモニック・ドライブ・システムズ-31.6%
83624アクセルマーク-31.4%
94310ドリームインキュベータ-30.9%
10153Aカウリス-30.1%
117093アディッシュ-29.7%
127071アンビスホールディングス-29.5%
136835アライドテレシスホールディングス-28.5%
146659メディアリンクス-27.2%
157777スリー・ディー・マトリックス-25.8%
164369トリケミカル研究所-25.7%
179235売れるネット広告社グループ-25.2%
183205ダイドーリミテッド-25.0%
194584キッズウェル・バイオ-24.3%
207426山大-24.1%

3月相場でプロが気になった銘柄

このランキングの中から、私・窪田が気になった銘柄をピックアップします。

相場の足を引っ張る銘柄群に…

売買代金ランキング

【第3位】フジクラ<5803>                          3.00兆円
【第4位】ディスコ<6146>                           2.85兆円
【第6位】アドバンテスト<6857>               2.47兆円
【第8位】レーザーテック<6920>               1.75兆円
【第10位】東京エレクトロン<8035>           1.37兆円
【第12位】ソフトバンクグループ<9984>    1.27兆円

生成AI関連」もだいぶ下火になってきました。年度末最終日は大きく下落する銘柄も多く、相場を牽引するどころか、足を引っ張るような銘柄群になってしまいました。

大きな成長率で株価が大きく上昇していましたが、ここから調整を経てどうなっていくか。

楽しみでもあり、「半導体・生成AI頼み」になってしまうことへの不安もありますが、新しい技術、世の中を変える技術からは目をそらさずに監視を続けていきたいと思います。

ついにワンツーフィニッシュ!

売買代金ランキング

【第1位】三菱重工業<7011> 4.3兆円
【第2位】川崎重工業<7012> 3.26兆円
【第5位】IHI<7013>           2.57兆円

防衛関連、ついにワンツーフィニッシュ! 1、2、5位となりました。

チャートは足踏みしているとはいえ、引き続き強く推移しています。ただ、ここからさらに全体を牽引できるかといえば、注意が必要。強ければついていく。でも慎重に。そんな局面に感じます。

(今月はやることがないなぁ)

売買代金ランキング

【第7位】三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306> 2.40兆円
【第15位】三井住友フィナンシャルグループ<8316>            1.12兆円
【第19位】ゆうちょ銀行<7182>                                              9762億円
【第20位】みずほフィナンシャルグループ<8411>                8752億円

最終日には崩れてしまいましたが、全体に比べてしっかりしているのが、この銀行部門です。3月はメガバンクに加えて、ゆうちょ銀行が20位以内に入ってきました。

全体の手詰まり感(今月はやることがないなぁ)を、こんなところでも感じます。

今後に期待したくなる

次に、2月に強かったゲーム、IP関連(知的財産:Intellectual Property)がどうなったか見てみましょうか。

売買代金ランキング

【第13位】ソニーグループ<6758>     1.25兆円
【第17位】ディー・エヌ・エー<2432>    1.05兆円
【第18位】任天堂<7974>                    1.03兆円
【第21位】サンリオ<8136>                7811億円

3月相場を牽引するほどではありませんでしたが、引き続き強いチャートが多いです。ぐんぐん上昇していくほどの強さはありませんが、今後に期待したくなるセクターです。こちらもしっかりと監視を継続!

新年度も攻めの姿勢で

最後の最後にまた大きな爆弾が落ちてきましたね。日経平均株価も安値を割り込んでしまい、下降トレンドまっしぐらの様相です。3月に下げ止まって反転か! という淡い期待も見事に打ち砕かれました。

明日4月2日に控えるアメリカの政策発表後にどうなるか期待を込めつつも、期待しすぎずに冷静に成り行きを見守っていきたいと思っています。

とはいえ、新年度。ここからすごいチャンスが来るかもしれない。いつ来ても大きな利益を得られるように、大きな波に備えつつ、でも防御力高めに現金ポジションを厚めにしつつ、攻めの姿勢を崩さないようにしていきます。

本年度もよろしくお願いします。

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窪田 剛