新NISAがスタートし、日経平均株価が史上最高値を更新するなど、いま、日本の株式市場がかつてなく注目を集めています。株式投資に関する様々な記事がメディアをにぎわせていますが、実際に株式投資に取り組んでいる個人投資家は、具体的にどんな投資に関心を持っているのでしょうか。
日経平均株価がバブル期につけた最高値38,915円を34年ぶりに超えた、歴史に残る日に、株の学校ドットコムでは、全国の株式投資に取り組む20代~70代の男女800名に、どんな株取引に興味があるかのアンケート調査を実施しました。
安定感のある「株主優待」「高配当株」が依然として人気。意外な不人気は…
個人投資家の関心をより正確に把握するため、本調査では、「高配当株で配当生活を実現したい」「デイトレードでがんがん稼ぎたい」「株主優待でお得感を得たい」「インデックス投資で手間なく増やしたい」など合計17(「その他」を含む)の選択肢を提示し、複数回答で選んでもらいました。
その結果、最も多くの回答数を得たのは「株主優待でお得感を得たい」で、4割を超える346人(43.3%)が選びました。2位は、わずかの差で「高配当株で配当生活を実現したい」。株式を保有しているだけで優待や配当などの利益が得られるため昔から個人投資家の間で人気のこれらが、依然として関心を集めています。
また、3位に入ったのが「定期預金より増えれば良い」、4位が「安心感のある好業績銘柄の株を買いたい」ということからも、多くの人が、基本的には安定感のある投資を望んでいることがわかります。5位には「好きな会社の株を買って応援したい」がランクインしました。
その一方で、あまり人気がなかったのは「成長株でテンバガー(10倍株)を当てたい」「デイトレードでがんがん稼ぎたい」「IPOで爆上がり銘柄を当てたい」など、大きな利益を追求する投資でした。
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話題のインデックス投資は世代で人気が分かれる。その理由とは…
今回の結果を年代別に集計したところ、世代による大きな差はあまり見られません。順位の入れ替えはあるものの、すべての年代において「高配当株」「株主優待」が1位と2位を独占しています。
ただ、それに続くものを見てみると、20代・30代の若い層では「定期預金より増える」が3位に入っているのに対して、60代や70代以上のシニア層になると「好業績銘柄」を選ぶ人が増えています。
その一方で、新NISAなどで特に人気と言われる「インデックス投資」は、30代で4位タイ、20代と40代では5位(20代はタイ)と上位に入っているものの、60位では10位タイ、70代以上では11位タイと、いずれも下から数えたほうが早いランクです。
インデックス投資は特に長期にわたる資産運用法のため若い人ほど有利と言われるほか、年齢が高くなるほど投資歴の長い人が多いと推測されることなどが、こうした結果となって現れているのかもしれません。
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様々な投資スタイルから自分に合ったものを見つけることが大切
800人の個人投資家を対象とした今回のアンケート調査では、大きく稼ぐことよりも、安定した利益や安定感のある投資が人気であることがわかりました。また、「デイトレード」や「空売り」など一定のスキルが必要な手法を選んだ人は少なく、手堅く取り組もうとしている人が多いようです。
ただ、全体的に見ると、それぞれの選択肢が満遍なく選ばれる結果となっています。回答率が4割を超えたのは1位の「株主優待」と2位の「高配当株」のみで、それ以外は1〜2割台で拮抗しています。様々な投資を試みながら、各自がよりよい資産形成を目指していることの現れと言えるのではないでしょうか。
株式投資には実に多くの投資スタイル・手法が存在します。それぞれにメリット・デメリットがある中から、自分にはどのような投資が合っているのかを見極めて選ぶことは、株での資産形成を目指す上で非常に重要です。また、特定の手法にこだわりすぎないことは、リスク回避にもつながります。
新たに株式投資の世界に踏み出す⼈が増える2024年。どんな投資をすればいいのか悩む人も多いでしょう。株の学校ドットコムでは、ひとりでも多くの⼈が自身に合った投資方法を選ぶことで、望む結果を得る一助となるべく、これからも株の本質を伝える活動を続けてまいります。
【調査概要】
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象:株式投資に取り組む20代~70代の男女(事前調査で「株式投資に取り組んでいる」と回答した人に限定)
- 調査人数:800人(男性396人、女性404人)
- 調査日 :2024年2月22日