9月16日の「敬老の日」にあわせ、「株の学校ドットコム」ではシニア世代における株式投資の実態調査を行いました。
その結果、60代以上の個人投資家のうち6割以上の人が、株式投資の経験年数が10年を超えていることがわかりました。そのうち3割の人が株で1000万円以上の資産を保有し、さらに、3000万円以上の資産形成に成功した人も2割を超えました。
【調査概要】
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象:全国60代以上の男女
- 調査人数:800人(男性400人、女性400人)
- 調査日 :2024年8月20日
(参考記事)シニア世代が株式投資に取り組む3大理由 「生活のため」「老後資金」あとひとつは?
シニア世代は株経験10年以上が6割超
60代以上の個人投資家に株式投資の経験年数を訊ねたところ、最も回答が多かったのは「20~30年未満」の28.5%。続いて「10~20年未満」が25.5%、「5~10年未満」が17.0%でした。10年以上と回答した人は合計で6割を超えており、さらに、3人に1人は20年以上の経験があることがわかりました。
株の経験年数 | 回答数 | 回答率 |
---|---|---|
30年以上 | 68 | 8.5% |
20年以上30年未満 | 229 | 28.6% |
10年以上20年未満 | 204 | 25.5% |
5年以上10年未満 | 136 | 17.0% |
3年以上5年未満 | 66 | 8.3% |
1年以上3年未満 | 62 | 7.8% |
1年未満 | 35 | 4.4% |
全体 | 800 | 100% |
株歴10年以上の男女差は10ポイント以上
男女別にみると、男性で10年以上と回答した人は68.0%で、より早くから株式投資に取り組でいる実態が見えてきます。それに対して女性は57.3%で、その差は10ポイント以上になりました。
株の経験年数 | 男性 | 女性 | 差 | ||
回答数 | 回答率 | 回答数 | 回答率 | ||
30年以上 | 46 | 11.5% | 22 | 5.5% | 6.0 |
20年以上30年未満 | 129 | 32.3% | 100 | 25.0% | 7.3 |
10年以上20年未満 | 97 | 24.3% | 107 | 26.8% | -2.5 |
5年以上10年未満 | 65 | 16.3% | 71 | 17.8% | -1.5 |
3年以上5年未満 | 23 | 5.8% | 43 | 10.8% | -5.0 |
1年以上3年未満 | 29 | 7.3% | 33 | 8.3% | -1.0 |
1年未満 | 11 | 2.8% | 24 | 6.0% | -3.3 |
全体 | 400 | 100% | 400 | 100% | 0 |
株歴10年以上の5人に1人が資産3000万円以上
60代以上の個人投資家は、株式投資によってどれくらいの資産を築いているのでしょうか。
投資信託やETFも含めた株式投資の資産額について質問したところ、「100万円以上~300万円未満」と回答した人が最も多く、20.3%でした。次に多かったのは、「1000万円以上~3000万円未満」の17.8%、その次が「300万円以上~500万円未満」の15.5%でした。
1000万円以上の人は合計で32.9%になりました。
株式投資の資産額 | 回答数 | 回答率 |
---|---|---|
1億円以上 | 20 | 2.5% |
5000万円以上~1億円未満 | 47 | 5.9% |
3000万円以上~5000万円未満 | 54 | 6.8% |
1000万円以上~3000万円未満 | 142 | 17.8% |
500万円以上~1000万円未満 | 114 | 14.3% |
300万円以上~500万円未満 | 124 | 15.5% |
100万円以上~300万円未満 | 162 | 20.3% |
100万円未満 | 137 | 17.1% |
全体 | 800 | 100% |
株歴10年以上の4割が資産1000万以上
資産額について、経験年数が「10年以上」の人と「10年未満」の人を比べてみます。
すると、「10年以上」の人では、資産1000万円以上の人が41.9%だったのに対し、「10年未満」の人では17.7%に留まり、その差は2倍を超えています。そして、「10年以上」の5人に1人は、3000万円以上の資産形成に成功しています。
株式投資の資産額 | 10年未満 | 10年以上 | 差 | ||
回答数 | 回答率 | 回答数 | 回答率 | ||
1億円以上 | 0 | 0.0% | 20 | 4.0% | -4.0 |
5000万円以上~1億円未満 | 7 | 2.3% | 40 | 8.0% | -5.7 |
3000万円以上~5000万円未満 | 13 | 4.3% | 41 | 8.2% | -3.9 |
1000万円以上~3000万円未満 | 33 | 11.0% | 109 | 21.8% | -10.8 |
500万円以上~1000万円未満 | 37 | 12.4% | 77 | 15.4% | -3.0 |
300万円以上~500万円未満 | 48 | 16.1% | 76 | 15.2% | 0.9 |
100万円以上~300万円未満 | 73 | 24.4% | 89 | 17.8% | 6.6 |
100万円未満 | 88 | 29.4% | 49 | 9.8% | 19.6 |
全体 | 299 | 100% | 501 | 100% | 0 |
経験年数が長いほど資産額も増える
さらに、資産額が1000万円以上と回答した人の経験年数を見てみると、経験年数が長くなるほど、資産額も順当に増加していることがわかります。
株の経験年数 | 株の資産1000万円以上 | 株の資産1000万円未満 | ||
回答数 | 回答率 | 回答数 | 回答率 | |
30年以上 | 41 | 60.3% | 27 | 39.7% |
20年以上30年未満 | 106 | 46.3% | 123 | 53.7% |
10年以上20年未満 | 63 | 30.9% | 141 | 69.1% |
5年以上10年未満 | 35 | 25.7% | 101 | 74.3% |
3年以上5年未満 | 9 | 13.6% | 57 | 86.4% |
1年以上3年未満 | 7 | 11.3% | 55 | 88.7% |
1年未満 | 2 | 5.7% | 33 | 94.3% |
全体 | 263 | 32.9% | 537 | 67.1% |
株式投資に取り組むなら早いほうがいい
60代以上の個人投資家を対象とした今回のアンケート調査で、株式投資に取り組むシニア世代には、経験年数が10年を超えるベテランが6割以上いることがわかりました。さらに、10年以上の経験をもつ人の多くが、株で1000万円以上の資産を形成している、という実態も見えてきました。
こうした多くの人が、現役世代の頃から着実に株で資産を増やしてきた、ということなのでしょう。
その一方で、経験年数が5年未満の人も2割います。定年を向けて時間の余裕ができたことに加えて、なかには、収入が減ったことで遅ればせながら株での資産形成に乗り出した人もいるのかもしれません。
ただ、今回の調査で、株式投資の経験年数が長くなるほど資産が多くなる、という結果が得られたことからもわかるとおり、株では多くの場合、経験年数の長さが有利に働きます。特に、長期にわたる資産形成においては、できるだけ早く取り組むほうがよいと言えます。
「株の学校ドットコム」では、ひとりでも多くの人が株式投資の扉を開くことができるよう、基礎から株の本質を身につけて、それぞれにあった資産形成を行えるようになるための教育を続けて参ります。