こんにちは。
株の学校ドットコム 講師のクボタです。
本日、日経平均が454円下落し、
節目である15,000円まで割り込みました。
個人的には
「まぁ崩れるときはこれくらいすぐに崩れるよなぁ」
と、落ち着いて対応しているのですが
7月末の高値15,759円から日経平均の
下落が1,000円を超え
「なんで下げ止まらないんだ」
「どこまで下がるのだろう」
と、不安になっている人もいるようなので
このような形でメールを書きました。
長い期間トレードをしていると
これくらいの下落は普通にあります。
とはいえ、
「何が起こっているのか分からない。」
「どこまで下がるのか不安で仕方ない。」
そう思ってしまうのも、最初のうちは当然です。
このメールを読んで、きちんと状況を理解して
落ち着いて対応してほしいと思います。
まず、なぜ短期間でこんなに下落したのかについて
考えてみたいと思います。
■7月28日の上昇
7月28日に、日経平均が半年ぶりに節目である
15,500円を突破しました。
なかなか超えられなかった15,500円を超えて
さらに上昇かという雰囲気になりかけました。
ですが、節目を突破したにも関わらず
売買代金がほとんど上昇しませんでした。
参考
日付 日経平均 東証一部売買代金
7/22 15,343円 1.79兆円
7/23 15,328円 1.47兆円
7/24 15,284円 1.79兆円
7/25 15,457円 1.70兆円
7/28 15,529円 1.59兆円
7/29 15,618円 1.58兆円
7/30 15,646円 1.81兆円
7/31 15,620円 2.20兆円
なんと、15,500円を突破した28日は
前日よりも代金が減少しています。
月末こそ2兆円を超えていますが
半年ぶりに節目を突破したとは思えないほどの
売買代金の少なさでした。
■新興市場の上昇
東証一部の売買代金は盛り上がらなかったですが
新興市場は盛り上がっていました。
特に、ミクシィ(2121)を筆頭にゲーム関連や
好決算銘柄が買われていました。
その結果、主力市場の売買代金が少なかったにも関わらず
「なんとなく」上昇が続いていました。
■アメリカ市場の下落
日本が、15,500円を突破して「なんとなく」上昇しているなか
NYダウは7/17に高値17,151ドルを付けてから下落を続けていました。
そして、日経平均が節目を突破するよりも前に、
NYダウの節目17,000ドルを7/25に割り込んでしまいました。
そしてそのまま現在(8/8)まで下落を続けており、
本日イラクへの空爆に関するニュースによりさらにドルが
売られる展開となっています。
まとめると、
日経平均は節目を突破して上昇したが
主力銘柄には資金が回らず盛り上がりにかけていた。
そんななか、NYダウは一足先に崩れ始めていた。
さらに、
欧州景気の悪化
日銀による輸出・生産の下方修正
ウクライナ国境へのロシア軍進軍の地政学リスク
こういったことが重なり、
本日は下落が加速したと考えられます。
ただし、今回の下落は比較的ゆっくりであり
一つの大きなきっかけで大きく崩れたという印象は持っていません。
上記理由に加え、
機関投資家やファンドマネージャーの夏休みが重なり、
「いったん売っておこう」という流れになった程度でもあります。
大きく崩れる時には、1週間で1,000円さがるのではなく
1日で1,000円一気に下落します。
ですから、
色々な下落要因が重なったために、本日は
ある程度の大きめな下落を見せているが、
それほど驚くほどの事ではないと言えると言う事です。
では、今後どうすればいいのか。
3つ挙げておきます。
1.今後のさらなる下落に備える
2.安易な空売りをしない
3.夏休み明けのトレンドに備える
1.今後のさらなる下落に備える
安易な買い増し、新規買いは控えるようにしてください。
大きく下落したからといって、安易な押し目買いはしないこと。
色々な要因が重なっているため、
少なくとも、新規の買いポジションは
お盆明けまでは控えるほうが無難です。
2.安易な空売りをしない
「閑散に売りなし」という相場格言があります。
今後夏休みに入り、一層「閑散」とした相場になっていきます。
ミクシィなどの銘柄が、決算などのニュースから
一気に反発する可能性があります。
そして、それが全体に波及して
全体が大きく反発する可能性もあります。
閑散とした相場であらたに売りポジションをとるのは
リスクが高いだけでリターンが小さすぎます。
結果、ここから空売りを仕掛けるのは控えたほうがいいでしょう。
3.夏休み明けのトレンドに備える
上昇が継続するのか、下落に転じるのかはわかりません。
ですが、方向感がでるとしたらお盆があけて、早くても
8/20以降になると考えられます。
それまでは積極的に売買をするのではなく
それ以降の相場に備えるほうが建設的です。
今回のような下落の場合では底を打ったとは言いがたいです。
とはいえ、ボラティリティが低下していたここ最近では
下落幅が大きめであるため、絶好の押し目に見えてしまいます。
実際に今後どうなるかは予想してもわかりません。
ですが、少なくとも夏休みの間(本日~8/20前後)は
様子見をしつつ、ポジションをとるとしても小さくするべきです。
間違っても「絶好の押し目だ!」と判断しないようにしてください。
ポジションを持たないというのも、立派なトレードです。
来るべき次のトレンドに備えて、ポジションを軽く(もしくはゼロに)しておき、
次の流れに乗れるように準備をしておきましょう。
夏ですし、夏休みをとるのもいいかもしれませんね!
夏休みの間に、きちんと準備をして
年末に向けてのトレンドに備えて利益を上げる準備をするのであれば
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株の学校ドットコム
講師 窪田 剛